島根旅行記2010
☆☆☆☆☆ 島根旅行記2010 ☆☆☆☆☆ 2010.4.2〜4
【序章】
いままで日本全国津々浦々旅をして参りましたが、ここに至って
いままでいままで足を踏み入れたことのない中国地方へと足を
伸ばすことになりました。
今回は、その中でも奥座敷的な山陰の島根県の松江・出雲地方
そして古来より貴人の訪れる地として名高い隠岐群島の島前を
選んで訪れてみました。
★4月2日(金)★
【1】島根へ
前日より強風の影響で欠航の心配がある中の旅立ちだが、
ともかくも行かないことには状況がわからないということで
早朝6時50分の新幹線と東京モノレールへ乗り継いで羽田空港へ。
空港到着後に確認したところ、欠航便がたくさん出ている中自分の
乗る便は約20分の遅れで無事出発できるそうでかなり安堵・・・。
ということでチェックイン後、フードコートで焼き魚の朝定食を
いただき一息。そして保安検査を抜け、一番端の53番ゲート
より10時40分改め11時発のANA813便にて一路米子
へと向かう。
機材はエアーニッポン運行のボーイング737−800型機で
左右3列づづの小型機ながら、液晶モニターを備えるなど
比較的新しい機体という印象を受ける。
また4月よりANAグループでは無料ドリンクサービスがなくなり
有料のプレミアムドリンクサービスへと移行したとのことで
ややさびしい感じもあるが、時代の流れかなぁというと納得。
そうこうしているに無事米子空港へ到着。じつは米子は鳥取県
なのだが、ほんのわずか走るだけで島根入り・・・ということで
ここは「島根へ」とする。
【2】松江城へ
12時50分。航空機は無事に米子空港に到着し、そのまま
連絡バスにて一路松江駅へと向かう。なお連絡バスは米子駅行き
もあり、米子空港からは松江と米子の2つの都市への接続が
あるのだなぁと感じる。
そして走ること約40分で松江駅に到着!ここで観光案内所で
情報を収集してから観光へ出発!
ほんとうはぐるっと松江「レイクライン」などの周遊バスを
利用したいところだが、後の予定がつまっているのでここは
時間優先でタクシーで松江城へ。
足早に入場しようとしたところ入り口付近でNPO松江ツーリズム
研究会の観光ガイドさんに声をかけられ、これも縁だろうとガイド
してもらうことにする。
松江城の由来から石垣の作りの説明、そして城の内部では1つ1つ
のゾーンでの懇切丁寧 な説明、最後には松江城の撮影ポイントの
紹介など50分という限られた短い時間を最大限に楽しむことが
でき大変感謝!
そして再びタクシーで駅へトンボ帰り。
【3】七類港から隠岐へ
駅の9番乗り場から15時10分発のフェリー連絡バスに乗り込み
一路七類港へと向かう。走ること40分で無事到着!
メテオプラザなる愛称を持つ七類港だが、ほんとうに港以外はなにも
ない感じのシンプルなところがわかりやすくて実用的第一という印象。
そしてまずは切符を購入。高速船は要予約ということで自分も前
もって予約をしておいたのだが、この時期はガラガラのようで
予約の確認もなくそのまま購入完了。
片道5600円と値が張るが、内特急料金が2760円という
ことでまさに時間をお金で買っている感覚・・・。
(フェリーだと七類→西郷が2時間半、高速船は1時間10分)
ということで無事16時20分発のレインボー2で七類港を出港
し海路を隠岐へ。
さすがに高速船だけあって船内ではシートベルト着用でまるで
航空機に乗っている感覚。このあたりは実際に海面から上昇して
航行しているので間違えではないのかも・・・。
※隠岐概要
島根半島の北約40km〜80km、日本海に浮かぶ隠岐諸島は、大小180余り
の島から成り立つ群島型離島。
人が住む島は西ノ島(にしのしま:西ノ島町)、中ノ島(なかのしま:
海士町)、知夫里島(ちぶりじま:知夫村)、島後(どうご:隠岐の島町)
の4つで、島後に対して西ノ島、中ノ島、知夫里島の3つをあわせて、
島前(どうぜん)と呼び、大きく2群島に整理することができます。
島後島は日本では徳之島に次いで大きく、15番目の面積を持ちます。
隠岐は、古くから遠流の島として知られ、後鳥羽上皇、後醍醐天皇、
小野篁、伴健岑、藤原千晴、平致頼、源義親、板垣兼信、佐々木広綱、
飛鳥井雅賢などが流されました。
1時間10分後に隠岐群島の最初の寄港地である島後(どうご)の
西郷港に到着。残念ながら今回は日程の都合上上陸せずに車窓からの
眺めとなる。
西郷港を出港後、約30分で目的地である島前(どうぜん)中ノ島
の菱浦港に到着!
温かみのある木造のターミナルが印象的の中無事上陸を果たす。
【4】港の宿にて
まずはターミナルであるキンニャモニャセンター内の観光案内所で
明日の観光の確認をしてから 本日の宿泊先である「マリンポート
海士」へチェックイン!
外観は、ロビーを中心とする新館ともともとあったと思われる別館
が合体したような作りだが内部はあまり違いを感じないまでに
リフォームされている印象。
まだオフシーズンのせいかお客さんが少なく貸切に近い感じで
リラックスできそう・・・。
部屋はロビーから一番近い別館の大部屋323号室。いずれにしても
全館オーシャンビューということでリゾート気分も味わえるところ
がなんとも贅沢。
そしてしばし休息して早速レストランにて夕食。隠岐の新鮮な海産物
に農産物が目白押しで食べきれない程だが、中でも貴重なものは3年
かけて育て上げたという岩ガキ! こちらはビジュアル的にも味的にも
いただくのがもったいない程・・・。
食後はこれまた隠岐では貴重な温泉にて疲れを癒すことができるので
とにかくリフレッシュするにはこれほどよい宿はないだろうと感じる
ところ。
こうして島根旅行第1日目は無事終了。
★4月3日(土)★
【5】中ノ島周遊
起床後、オーシャンビューの温泉で贅沢なひとときを過ごしてから
湯豆腐鍋付の贅沢な食事をいただいて 島根旅行第2日目がスタート。
まずはキンニャモニャセンターへ行きここで定期観光バスにて中ノ島の
周遊へと出発。
本日は参加人数が少ないためタクシーでの案内となるがこれも
運転手兼ガイドさんが素朴な方でよい意味で「島だなぁ」と心が
和むような車内となる。また地元の人でなければわからないような
レアな話もいろいろ聴けて改めてガイドの有用性を感じるところ。
定期観光の最初の目的地は「村上家」。こちらは一般の民家という
ことで敷地に入っての観光はできないため外からの見学となるが
なるほど立派な門構えでさすが海士の豪族の館という感じ。
※村上家
後鳥羽上皇に仕えた海士の豪族で、上皇亡き後も現在まで
代々墓守を務めている。
村上家を後にして左手に海士町の役場を見つつ少しゆくと次なる
目的地の隠岐神社に到着。ここで後鳥羽上皇御火葬塚・後鳥羽上皇
行在所跡(旧源福寺)などを見学しつつ隠岐神社の本堂へと向かう。
本堂にてお参りをして参道を下ると隠岐一番の桜の名所という
桜並木がある。残念ながらまだ咲き始めということだが、それでも
満開時をイメージすればさぞやきれいだろうなと感じる。
その後、向かい側にある海士町歴史民族資料館へ。こちらで宝物
の数々を館長さんから説明を受けながら見学。レアなアイテムと
して後鳥羽上皇の読んだ詩を集めた百人一首があり、これは
見る人が見れば価値のあるものなのだとか・・・。
さて、ここまでけっこう時間を取ってしまったため、急ぎ足で次なる
目的地の金光寺山へと移動。
こちらは中ノ島一の展望スポットということでなかなかの景観。
また近くには神社と柄杓で水を汲み頭部に水をかけると願い事が
1つだけ叶うという共生不動尊明王があり、試してみるものの
なかなか難しい
・・・やはり簡単には願いは叶わないものなのかと感じる。
そして足早に金光寺山を後にして最後の目的地である明屋海岸へ。
エメラルドグリーンがたいへん印象的な海岸だが強風のため
ゆっくり鑑賞しているゆとりはなし・・・。夏場は海水浴場として
賑わうようだが今日ばかりは冬場の隠岐の気象の厳しさを
教えられた感じ・・・。
明屋海岸を後にして一路菱浦港への帰路を急ぐ途中に小泉八雲
夫妻の銅像があり、旅行で訪れた中ノ島をえらく気に入って
菱浦に鏡浦と名づけたのだとか・・・。
いずれにしても歴史ある隠岐中ノ島の一幕を感じさせるエピソード
というところか。
そしてキンニャモニャセンターに戻り約2時間弱の中ノ島周遊観光が
終了。短時間ながら ガイドさんのおかげで隠岐の中ノ島の悠久の
歴史を感じたり絶景の数々を見ることができとてもよい定期観光
ではなかろうかと感じる。
【6】西ノ島周遊
中ノ島周遊の後は、キンニャモニャセンターの売店で手作りパン
を買い短時間で昼食してから島前内航船のいそかぜ2にて西ノ島へ
渡る。
西ノ島じたいは中ノ島からけっこう近くに見えていてがんばれば
橋をかけることもできるのでは?!くらいの距離。
ということで、いそかぜ2もものの10分くらいであっという間に
西ノ島の玄関口である別府港に到着。
別府港から歩くこと数分でくにがレンタカーの事務所に到着。
ここで軽自動車を借りて西ノ島周遊へと出発!
まず最初の目的地は一番遠いスポットからということで、鬼舞
スカイラインへ。
別府港から美田、浦郷といった集落を抜け島の最南端に近い
この場所はまさに牛天国・・・。尾根伝いに広がる草原はもちろん
道路も牛優先といった趣か?!
鬼舞からUターンして次は三度崎へ。こちらは特に絶景などが
ある訳ではないのだが、それだけにあまり観光客が入らず
落ち着いた時が流れているイメージがある。
再びUターンして今度は赤尾展望所へ。こちらは定期観光の
コースにもなっているのでまさに絶景! 遠方には通天橋が見え
国賀海岸の壮大な自然美をパノラマで堪能できる展望所といった
ところ。
赤尾展望所を後にして今度は通天橋を間近に見られるという
国賀浜へと移動。ここには国賀神社などもありこの島にとって
特別な場所と感じる。
それにしても通天橋の絶景は凄まじいものあり・・・。
じつは国賀浜の駐車場からはこの通天橋の威容は見えず、下まで
歩いていった人だけが拝めるという有難いもの。気づかずに帰った
人もいると思うとなんだか勿体無いと感じる一幕もあり・・。
その後は、島の高い部分にある摩天崖(まてんがい)へ。
じつはこの摩天崖と先ほどの国賀浜は遊歩道で結ばれていて
日本の「遊歩百選」にも入る絶景が続くポイント。
それだけに時間があれば歩いてみたいところかも・・・。
しばし摩天崖からの景色を堪能して、その船引運河などを経由
して再び別府港へと帰着しレンタカーを返却して港周辺を
散策。
地酒の海藻焼酎いそっ子などの蔵元のお店を見たり、お土産屋
さんを物色しつつ帰りのフェリーの時間を待つ。
こうして西ノ島周遊は無事終了。やはり島だけに道が狭いので
軽自動車でまわって正解! ともかく絶景の多い西ノ島だけに
くまなくまわるのはわりと時間がかかるため小回りがきかなくては
ならぬというところか。
16時52分発のフェリーどうぜんにて別府港を後にする。
こちらは往路に乗ったいそかぜ2と違ってカーフェリーで車ごと
移動可能の中型船といったところか・・・。
そして10分程度で中ノ島菱浦港へ無事帰着。
【7】隠岐最後の夜
ちょうど夕食時に日暮れとなり真っ赤な夕陽を見ながらの
贅沢なオーシャンビューとなる。
マリンポートホテル海士の2日目にして最後の夜の夕食は
昨日と違った料理が登場。魚料理はもちろんたが、たこわさ、
クラタンなどオリジナリティーあふれる料理が逸品。そして
極めつけは天ぷら。これを有名な隠岐の塩で食べると大変美味!
食後はまたまた温泉にてくつろぎ隠岐を満喫したという満足感
が十二分。
こうして島根旅行第2日目は無事終了。
★4月4日(日)★
【8】本土〜出雲へ
起床後、朝温泉を堪能して朝食。そして恐縮ながら徒歩でもわず
かな距離をわざわざ車にて港まで送ってもらい菱浦港に到着。
7時54分発のレインボー2にて再び本土へ。
往路は長く感じたが復路は短く感じるのはいつものことか・・・。
島後の西郷港を経由して9時47分に無事七類港へ到着。
こうして隠岐での観光は終焉となる。
再びシャトルバスで松江駅へ移動し、駅前でレンタカーを借り
一路出雲へ。
こちらは宍道湖の北を通るルートでまさに出雲大社まで一直線
という印象。
走ること約1時間で無事出雲大社に到着。
【9】出雲大社
島根に来たら出雲大社に行かなければ意味がないというくらい
の有名な大社だが、現在平成の大遷宮の真っ最中で本殿は
工事中・・・。ということで、本殿は見れないが、ちょうど桜が
満開に近く花と出雲大社を満喫。
また出雲大社特有の超巨大しめ縄・・・。これはかなりの威圧感
あり。
お参りの後、やはり出雲といえばわんこそばでしょう!という
ことで大社入り口にある「出雲そば八雲」にてわんこ5品種
を食べることに。
5品種の内訳は、「とろろ」「天かす」「うずらの卵」「鰹節」
「大根おろし」だが「天かす」がヒットという印象。
いずれにしてもわんこも制覇して出雲も満喫!
【10】帰路
時間的に忙しいため、トンボ帰りに近い状態で出雲を後にし
一路米子空港へ。
宍道湖を右手に眺めつつ走ること1時間半ほどで無事米子空港
に到着! 米子空港はさすが週末の地方空港らしく活況で
帰りの便は満席!
こうして15時30分発のANA818便にて空路羽田へと
向かう。
16時50分。無事到着し、その後は東京モノレールを経由
して東京駅へ。こちらで駅弁「幸福弁当」をゲット。
新幹線車内にて旅の余韻を楽しみつつ幸福な気持ちでの夕食
そして旅の終焉を迎える。
【11】まとめ
今回の島根旅行は日程的に2泊3日ながら、お昼着の
15時帰りという忙しい行程だったので松江と出雲がトンボ
帰り、隠岐は島前だけの観光とになりました。
ただ、いわゆる観光の要所と思われるところはまわることが
できたので充実感はかなりあったように感じました。
また機会を見て今回行けなかった島後、島前・知夫里島。
そして海が時化のため欠航になった国賀の定期観光船に
乗りに是非再訪してみたいと思います。
*** 島根旅行記 完 ***