[一般的ガイドブック] 
1.『Nepal』 4th Edition ,lonely planet ,ISBN 0-86442-704-2, $19.95
2.『地球の歩き方28 ネパール』 ダイヤモンド社 \1640円

 よく、2は1に比べてひどいガイドブックとされ、批判の対象として取り上げ
られています。
 いくつかのホームページでは、昔の地球の歩き方・インドで、読者に誤解を与
える書き方で(多分lonely planetから部分引用して)インドには公営のガンジャー
ショップがあると記して、非難を浴びています。

 話はそれますが、アメリカでは大麻は合法で、よく吸われている、たばこより害が
少ない、生徒が吸ったくらいで退学にするなどと冗談みたいなことを言う日本の教員がい
たり、誤解をしてる人が多いようです。ベトナム反戦運動がはなやかしきころ、怒れる若
者対策に吸っても罰しないことにしたのを合法だと言っているようです。

 確かに2は、1にあるようなトレックのエコロジカルな視点が全くなく、燃料費を使わ
せない食事の取り方等の自然環境の保護、トレックの経済的影響、ACAPのコントロールと
か現地の生活している人の立場に立った記述がない。環境保護の視点が欠落していること
が非難の対象になるかもしれません。
 単なる観光旅行のガイドブックとして使うのなら、日本語で編集デザインがよく、カラー
のページや写真も多く見やすい。物理的には紙質が良く、本の厚さは2は1の半分くらいで
かさばらず、持っていくには良い本といえるでしょう。日本の印刷技術と製紙技術の高さに
感心させられます。
 

[地図]
3.『GHORAPANI』Himalayan MapHouse 400Rs
   1/50,000 のトレッキング用地図、このスケールのものはカトマンドゥ市内の本屋で立ち
読みしたなかでは、最も良いと思われた。集落の標高、道の状態、危険個所、ACAPのオフィス、
目印となるものなど書かれている。ガイドを連れたトレッキングではあったが役に立った。しか
し、日本国内で売られている『昭文社』、『日地出版』の登山用地図のシリーズの様なきめ細か
さはない。トレッキングルートのモデルコースも簡単に書いてあるだけ。
 

[写真集、トレッキング案内]
4.『ネパール・ヒマラヤ トレッキング案内』中村昌之、内田良平 著 山と渓谷社 
ISBN4-635-53607-6 \3900円
 トレッキング案内が、綺麗な写真、地図、標高がわかる図等でモデルコースが解説してあり良い。
どこのコースをとるかの参考になった。少し古いのがネック。まあ印刷物で得られる情報は古くて
もしかたがない。

5.『ネパールヒマラヤ写真紀行』藤松太一 著 自費出版
 ネパールの定義による登山が主で、トレッキングはランタン谷のものが載っている。
著者は上田市在住で中学校の教員で、面識はないが私の友人が3冊持っていたので一冊貰った。登
山の写真ばかりではなく、地元の人たちの暮らしがわかる綺麗な写真が多い。この写真を見ていると、
子供を連れてネパールに行こうとする気力がでてくる。

6.『ヒマラヤの山旅術』大蔵喜福 著  山と渓谷社 ISBN4-635-04054-2 \800円
トレッキングが主であるが観光についても書かれている。個人のトレッキングについても書いてあり、
団体旅行のトレッキングについても書いてある。図解や白黒の写真が載ってある新書版の本
 

[トレッキングとは関係なさそうな旅行記]
7.『日本奥地紀行』イザベラ・バード 著 平凡社 ISBN4-582-80240-0
旅行の1年くらい前に読んだ。本はなくしてしまった。記憶印象に残っていることを書く。
1890年代のイギリス人の婦人の旅行記、横浜、日光、新潟、秋田、函館、室蘭あたりの道央までの旅の
記録。英語の話せる日本人のガイドを雇って、旅した記録。ガイドが食料をピンハネしたり、こんな貧
しい日本人を見せたくないと思っているところがあったり考えさせられる。未開の地にしては、荷物を
運ぶ料金体系とかしっかりしていてぼられることはない。きつい労働に従事して貧しい生活をしている
人が多い。ずるがしこい人もいるが、誠実な日本人が多く印象は良いようだ。110年前の日本とイギリス
の生活格差と現在のネパールと日本の生活格差はほぼ同じではないかと思う。こういう変わった視点か
らの旅行記を読むと日本がよく見える。
 



特にためになったリンク集

ネパール大好きビンディのページ http://www.binti.net
ネパールの新聞のダイジェストが日本語で読める。現地と同程度の時間に現地の最新情報を知ることが
出来て、子供を連れて旅行する不安が消えた。

rirun's web http://www.ne.jp/asahi/rirun/himal/nepal/japahome0.html
写真は綺麗、トレッキング、その他の情報も新しい。リンクも充実
 

はせがーの 個人旅行のすすめ http://www.has.nu/
安全に旅をする方法とか、奥さんが医師で、高山病、マラリアの説明とか有用な情報が多い。
旅行のテクニックにも感心。
 


リンクはご自由にどうぞ。

小林博正

Last modified: Wed May 23 18:56:43 2001