西表島横断について
 春休み(3/28 〜4/3)に、小学校5年生の子供を連れて西表島横断トレッキング
を主とした旅行をしてきました。ガイドブックも手に入らなく、ハブの心配もあ
り様子が分からないので、自然を楽しむことに重点をおき、2泊3日で横断する
計画をたてました。
 浦内橋から観光船に乗りました。切符売り場で電話をかけ警察署に許可をもら
わなくては切符を売ってもらえないので、しょうがなく電話して許可をもらいま
した。警察署にTELしても子供連れで初めての横断は無理だと言うばかりで、危
険個所とか気をつけるところとか聞いても何も答えてはくれませんでした。
 ホームページを見るとカンピラから上流は、道なき道のジャングルを行かなく
てはならず、雨が降ると危険なような事が書いてあります。道がなくで地形図と
コンパスで進まなくてはならないと思っていましたが、雨が降った後とか増水し
ていなければ問題ないと思います。子供も魚野川源流に岩魚釣りに行ったときよ
り楽だといっていました。雨が降ると沢・川を渉るとき危険と思われる箇所が何
カ所かあります。子供は古見・大富の分岐を過ぎた後に、滑って沢に落ちたこと
が1回あります。道は比較的整備されていて、400m位ごとに標識が出て殆ど迷う
ことはありませんでした。トカゲは見ましたがハブは一匹も見られませんでした。
脱皮の跡はあったのでいるでしょう。携帯用毒の吸い取り器を持って行きました。
子供連れなので山で万が一噛まれても、意識を失って死ぬことはないように対策
はたてておきました。
 カンピラから奥では、大富林道終点近くでキャンプをしている1人を除いて誰
ともあいませんでした。『マリュウド』で何回か滝を見に来ている人の話を聞い
たところ、警察はそういう人に対しても単独では危険だからやめろと言う様です。
 大富林道終点から浦内橋のコースは、午後軍艦岩から浦内橋に行く船が出る
保証がないので、逆コースは全て歩く覚悟がないとダメなようです。
 営林署の許可はともかく、警察が許可しないと乗船できない法的根拠があるの
か疑問ですが、事を荒立てもいけないと思い素直に従いました。上でも書いたと
おり、意外なほど整備されており今回のコースで雨天でなければ、危険個所らし
きところはありませんでした。

行程
3月29日
浦内橋------軍艦岩------マリュードの手前展望台---------マリュウド-------   
11:30       11:52        12:35       13:00         13:10  13:30

----カンピラ----------二番小屋跡--------イタシキ川手前宿泊場所
13:37  14:08        15:30   15:45        15:48
 

3月30日
イタシキ川手前宿泊場所-------中間広場---------一番小屋跡-------
                9:35    12:10 12:30  13:10    13:54

----大富林道終点----------竹盛旅館
   16:30        19:30
 
 

反省事項
(1)イタシキ川近くで、テント泊したのですが、夜蛍がみられるので見るべきだった。
蛙はよく鳴いているし、それをねらいにバブも来ているだろうから危険なのではない
かと思いテントの外に出なかった。『竹盛旅館』で聞いた話では非常に綺麗な光景ら
しいです。
(2)マヤグスクの滝を見に行けばよかった。上流の『幻の湖』はともかく滝はそんなに
遠くなく、2泊3日の行程であれば余裕で行って来れた。
(3)計画どうり、2泊目を竹盛旅館にせず、林道でもう一泊すれば良かった。
大富林道では、猪、大コウモリ、リュウキュウキンバトがみられ、仲間川の蛇行が
美しく、朝もう一度見たかった。
 
 

西表横断で役に立ったホームページ
九州大学探検部
熊本大学探検部
バブの館
 

今回の西表島横断トレッキングで役に立ったもの
(というか役立つ機会が無くて幸い)
アスピブナン:携帯毒吸器
原産国:フランス  
輸入元:アザマアンドカンパニー (TEL.098-930-0322 FAX.098-930-0321 
E-mail.t-azama@cosmos.ne.jp)に注文して送ってもらった。
電話をかけて聞いたところ最近本州から問い合わせが多く驚いているとのことでした。
『ハブの館』というホームぺージで紹介があったからではないか言っておきました。
外見は注射器と同じ形ですが、ピストンを押すと吸い込む構造になっており、
実験したところ内出血を起こしそうになったので、いざというときに効果はあるでしょう。
警察にハブ対策は?と聞かれ時もこれを答えておきました。

1/25000地形図:今回の横断ルートをスキャナーで読み込み、カラー印刷したもの
を持っていった。あれだけ標識があれば地図なしでも大丈夫と思いますが、
どこにいるか安心感があります。
 

参考書籍
『西表島エコツーリズム・ガイドブック』:発行 西表島エコツーリズム協会
(\2500円) 西表の動植物、島の歴史、民俗、遊び、横断コースの紹介等
があり、内容は充実している。
『iriomote エコツーリズム ガイドマップ』も付いており、動植物の分布が大まか
に書いてあり良い。事前に手に入れば、違う計画をたてていたと思う。ISBNもないし
出版社も書いていないので多分本屋で注文できないのではないかと思う。

『Iriomote Cat イリオモテヤマネコBOOK』
西表野生生物保護センターで買った。イリオモテヤマネコの知識を仕入れるのにはよい
これも本屋では注文できないでしょう。

『マングローブの生き物たち』著者:吉見 光治  発売元:新日本教育図書
発行所:ニライ社 ISBN4-88024-162-8 (\1800) 綺麗な写真主体の本