LaTeXについて
 1984年当時、長野県の産業教育センターで書いたLaTeXのレポートを
xtr.exe  ltx2xtr.xtr  を用いてテキストファイルに変換して、
必要な図を切り貼りしたものです。
 私は今でも、学校ではこの環境でテスト等の作成に使っています。
PCの資源を無駄使いし過ぎるMS系の重いOSとワープロ等を使うよりは、
快適に使えます。

私が現在使っている環境は,
autoexec.bat
config.sys
です。

 下のレポートで書いたように、win31やWin95では何とか作動するが、
重すぎて使えないPC(今は亡き98でも可)で、快適に使えます。
 どこかに置き去りにされたPCにでもinstallしてみて下さい。
 

===========================================

                LaTeX 関連のソフトウェアによる教材作成

                                         長野県坂城高等学校 小林  博正
 

 1. 研修テーマ
    LaTeX 関連のソフトウェアによる教材作成

 2. 研修経過
    10 月 \GP ,RSP,TLOV のバージョンアップ, LaTeX 2 ε の導入の検討
    11 月 GhostScript のインストール, gnuplot ver3.5 のインストール
    12 月 gnuplot ver3.5 よる 3D グラフ作成、研修のまとめ、報告書作成

 3. 研修内容
 (1) TeX とは
    TeX をわかりやすく正確に説明することは難しいが、あえて書くと、数式の
    記述にすぐれた、思想的にオープンで出版の実務にたえられるフリーの「ワー
    プロ」といえると思う。 「最強の文書整形システム」 と呼ぶ人もいます。
    「一太郎」等のワープロで原稿は書けても、それがそのまま出版されること
    はまずないでしょう。 Quark  XPress,  Aldus  Pagemaker などのように
    「DTP」と呼ばれる分野のソフトウェア  の目指すものとほぼ同じです。
    私が使って感じた違いは次の点です。

    ・ 無料である。 配布にあたって手数料以上の金品の受取の禁止されている
       ものが多い

    ・ 数式に強い

    ・ 文書ファイルが小さい.数式, 文字飾り、 図形の張り付けが多い場合、
       ワープロの\frac{1}{10} 以下になる

    ・ 汎用性. ほとんどのコンピュータで使える

    ・ 編集の軽快さ.一般にエディタを使うので置換, スクロール, カット  &
       ペースト等が速い

 理工系の論文書籍に限らず、言語関係の本も著者が直接 TeX  で書いたものが
出版されています。とかけない場合は、
TeX,LaTeX,PiCTeX と表記することになっています。このロゴ自身 TeX の性格を
よくあらわしていると思います。TeX「テック」(テフと発音する人も多いが開発
者のクヌースもこう発音することを認めている) はクヌースが、自分の著作物の
仕上がりにがっかりして作成した組版ソフトウェアです。周辺には様々な macro
群があり、それを付け加えることによりいろいろな分野のものがつくられいます。
理工系では、学界誌などにひろく使われています。
LaTeX は TeX に使いやすいように macro 群をくわえたものです。

 TeX では大勢の開発者が、多くの「部品」を自主的に作成しており、ほとんど
free で配布されています。様々な「部品」を集めて統合してはじめて、 市販の
ワープロ以上の機能と操作感を持つものになります。インストールの方法は、は、
配布されているパッケージについているドキュメントファイル (*.doc 等) に懇
切丁寧に書いてあります。
 しかし、市販ソフトのようにリターンキーを押していけば自動的にインストール
をやってくれるというものではありません。なにか使えるエディタがあり、ドキュ
メントファイルをよく読めば、MS-DOS  のプロンプトから、 c:\>latex  でコンパ
イルでき、c:\>dviout でディスプレイに表示され、c:\>dviprt で印刷できるまで
には、たどり着くと思います。TeX に限らず、自由に使えて高機能なものほど、探
究心と努力が必要のようです。     しかし、     いったん覚えれば、    TeX
はMac,MS-DOS,MS-WINDOWS, UNIX 等ほとんどの OS に移植されているので、ほとん
どのコンピュータで使え、作った文章もほとんどそのまま使えるので、知識が無
駄になりません。
 
 

(2)LaTeX を使う動機
  8 年前、試験問題を作成したいと思い、PC-9801VF2  で一太郎  ver3+  花子
 ver1 を使いましたが、数式, 字のバランスの悪さ、汚い仕上がりに使用を諦め、
 手書きで作成していました。当時でもアスキーが日本語 TeX を出していました
 が、 要求されるハードウェア, ソフトウェアの高価さに購入する決断がつきま
 せんでした。
 しばらくして、PC-9801VX21 で、一太郎 ver4.3+ 数式作成 VAF+  花子  ver2
を使いましたが、ソフトウェアが重すぎる上、(JUST) Window とは名ばかりのひ
どいもので花子で作成した図形を縮小して一太郎文書に張りつけると線は途切れ
るし、図形に数式は記述できないし不満は溜る一方でした。
 パソコンで、図形数式がろくにかけない、数学のプリント一枚まともにできな
い市販ソフトを使った経験が、TeX を使う強い動機となりました。91 年の秋頃、
プリンター driver も含めて二十数万円もしていたアスキーの TeX  がフリーに
なったと雑誌で知り、TeX を使うことにしました。

(3)使用したハードウェア
  TeX を使い始めた頃は、EPSON の  PC-386STD(RAM9.6MB  ,HD40MB,IIT8C387)
 を使っていました。 図形作成には PiCTeX しか使うことができなく、コンパイ
 ルが遅く苦労しました。最近の DVIOUT /DVIPRT では、tpic
 specals が利用でき TeX に負担がかからず、
 CPU が桁違いに速くなったので、編集がすばやくできるようになりました。
 DVIOUT /DVIPRT の進歩, 多機能化により、
 数式の記述を主にした文章であれば、NDP なしの 386 DX-20MHz  クラスのマシ
 ンでも十分実用になります。  GhostScript   の呼び出し,  ΠCTeX,  tpic  \
 specials を多く使用すると 486DX
 以上のマシンでないと快適に編集できません。私は使ったことがないのですが、
 V30 でも図形さえ使わなければ、286 マシンの一太郎 ver4  よりはずっと快適
 に編集できると思います。QFIGの開発者である岩熊哲夫氏は V30 マシンを
 使っていると  document  に書いていました。現に、16 ビットマシン用の TeX
 も何種類かあります。\ \ GhostScript を使う場合、go32 版への移植者である
 淺山和典氏が FA Q.SJ に書いておられるように、NDP があると 2〜3 倍速なり
 ます。
 go32.exe も NDP があると 10 % 位速くなるようです。NDP  もでた頃に比べれ
 ば、価格が \frac{1}{10} 位になっています。98 系で、クロックアップをしな
 いで 386 マシンを速くするには、Cyrix486
 DLC ( + NDP) に差し替えるしかなかった時期もありました。TeX をやるには、
 コストパフォーマンスを考えれば、一〜二世代前の標準的な互換機
 (DX2-66,VL- バス, chash256KB,
 RAM8MB,HD450MB) がもっともよいと思います。あまり最新のもの
 (Pentium60MHz,PCI バス)を使うと、ドライバーがなかったり、相性が悪かっ
 たりして、かえって遅いことがありました。
 以前、互換機(Pentium60MHz,PCI バス,
 chash256KB,RAM16MB) にインストールして使ってみたところ、 EPSON  PC-386
 STD  に負けるコンパイル速度だったことがありました。この種のことは市販の
 ソフトウェアにもおこることで、DOS/V 版一太郎で $ 100 もしない SpeedStar
 をつんだ 486SX33MHz マシンが、その 3  倍以上高価な  ATI  の  Graphic  \
 Ultra をつんだ 486DX2 66MHz マシンよりず \ っと速いことがありました。技
 術情報が手に入りドライバーを開発できる能力のある人は別として、 一世代前
 のものの方が、安全で安くて速いようです。 研修で使ったハードウェーは以下
 のとうりです。
 本体:AMS \ TRAVELPRO 5300 (American
 sub-Mega \ System \ inc,)
  ビデオプロセッサ:WD 90C24
 キャッシュメモリー:DX4 内蔵のみ
 メインメモリ:8MB
 ハードデスク:340MB(東芝製)
 デスプレイ:DualScan\ color 480 × 640,256 色
 プリンター:EPSON\ LP-8000s\ (ESC/page)
 Cannon BJ-330J (VP エミュレーション)
 
 
 

 (3)研修で使用したソフトウェア


 

 OS 等の市販ソフトウェア
(1) MS-DOS \ Ver 6.2/V
(2) WXII+ \ ver2.5
(3) VZ-editor \ ver1.6
(4)MS-WINDOWS \ for \ Work \ Groups \ ver3.11

TeX 関連ソフトウェア
(5) go32.exe \ ver1.08M , PC-98 & PC/AT(386)
 対応 ASCII 日本語 TeX  \  C  Version  2.99  -j1.7  -p1.0  rel.22
(通称 EastWind 版日本語 TeX )
(6) \ DVIOUT/DVIPRT \ ver2.42
(7) LaTeX \ ver 2.09 \ march '92
(8) スペルチェッカー:MicroSPELL
(9) RSP \ ver1.30
 メモリー常在型スペルチェッカー Vz マクロ
(a) tlov \ ver1.20
 DVIOUT/DVIPRT, 環境名入力支援, 統合環境 Vz マクロ
 図形グラフ作成ソフトウェア
 (b) QFIG \ ver1.0

図形作成ツール
(c) \GP \ ver4.0
 二次元グラフプロットツール
(d) gnuplot \ ver3.5
 二次元三次元グラフプロットツール
 (e) GhostScript \ ver2.61
 PostScript 互換インタープリタ
 
 
 
 

(4)使用したソフトウェアの説明
(1) 〜 (4) は市販のソフトウェアです。(2),(3) は
 DOS/V 版で、(4) は  AMS  TravelPro5300  に標準でついてきたもので、
(d) gnuplot \ ver3.5 を使うためのものです。

(5) go32 版の TeX です。始めたばかりの頃は
exe386 版を使っていましたが、こちらの方がコンパイル速度等すぐれています。
go32 を 98 版に換えれば、(5) 〜 (a) はファイルを換えることなく
動きます。

 (6) は \ DVIOUT/DVIPRT \ の最新版です.
DOS/V \ NDP 対応版です。PC-VAN
SSCIENCE \ OLS \ には 98 版, \ NIFTY-
SERVE \ FLABO ,FPRINT,FNOTE 等には
 J3100, FMR 版等があるようです。

 (7) 日本語正式対応の最新版, 今回の研修では
LaTeX 2ε の使用を考えていたのですが、使えないスタイルファイル等がありそ
うなのでやめました。欧米では、LaTeX 2 ε が、ひろく使われているようです。

 (8) 一般の単語の他に LaTeX のコマンド環境名等, 数学関係の人名, 雑
誌名  を辞書に入れることのできるスペルチェッカー、 (3),   (9),
(a) と一緒に使うことによって TeX による文書作成に威力を発揮します。
使ったことはありませんがドイツ語, フランス語の辞書もあります。

 (9) 常在させることにより、Vz-editor(mifes,
Demacs でも可) を使いながらリアルタイムスペルチェックができます。 たぶん
あるとは思いますが、リアルタイムスペルチェックができるワープロの類は、こ
れ以外見たことがありません。

 (a) Vz-editor から DVIOUT/DVIPRT,  スペルチェッカーを呼び出してく
れます。エディターからいろいろな機能を呼び出してくれるので、編集作業が楽
になります。

 (b)ver0.7 から愛用しています。上の TeX  関係のソフトウェアの関係
図も  QFIG でかいています。岩熊哲夫氏が TeX での図形出力を目標の一つとし
て開発したものです。始めたばかりの頃は DVIOUT/DVIPRT が tpic \  specials
を解釈できず、PiCTeX で図をかいていました。当時 QFIG は Ngraph と PiCTeX
の出力しかできなかったのですが、座標をかいて図形を作成したときに比べ大幅
に図形作成にかかる時間が短縮されました。テストの作成には必ず使います。直
線, 円, 楕円, 弧, 放物線などのグラフ、複雑でない平面上の図形はこれでかい
ています。

 (c) ver3.6 あたりから使用しています。開発者の枝松圭一氏がマニュアルに
「 科学技術分野でよく使われるような (x,y) の組で構成されるデータをスピー
ディにグラフ化して,データ解析を支援するとともに,学会発表や学術論文への
投稿にも用い得る高品質なグラフを手軽に出力することを目指したソフトウェア
です.」と書いているように TeX  へグラフを出力する目的で作成しているわけ
ではありません。いろいろな人が driver をかいており EPS(Encapsulated
 postScript),tpic \ specials  等の様々な種類のファイルの出力が可能です。
MS-Windows  が普及する前からプルダウンメニューを採用しており、操作性, 使
用感, 基本性能等非常に優れています。もっと有名なソフトになってもよいと思
うのですが、JWCAD みたいに一般うけはしないし、\MARU{a}  もそうですが研究
のための道具として作成しているので、なかなか教育職にはひろまりにくいと思
います。フリーウェアですが、98,DOS/V 用の \GP が入ったマニュアルが、売ら
れています。付属のドキュメントには
「 GPの解説本が出版されました. GPに添付の操作マニュアルを書いてくだ
さった小波さんが,主に初心者向けの解説と,利用者のリファレンスとしての部
分を大幅に加筆して,書籍としてまとめたものです.GPを使いこなす上での座
右の書として,ぜひ御活用下さい.
著者:小波秀雄・枝松圭一
書名:グラフィック・プロセッサGPのすべて
出版社:山海堂
価格: ¥2,400(フロッピー付属)」

と書いてありました.

  (d) 著作権は  gnu  だから  FSF  にあると思っていましたが、 Colin
 Kelley,Thomas Williams にあります。demo をみると 3D 図形を視点を変えて
描けたり、それを次々に表示させるアニメーション機能があったり、 高機能の
ソフトウェアであることがわかりますが、使いこなせていません。
 PC-VAN SSCIENCE OSL の 918 に DOS版,919 に MS-WINDOWS 版があります。
 DOS 版は i8086 用と i80386 用があります。
 i8086 用は 3D グラフはできますが、 その陰線処理ができないので少し触って
 やめました。
 i80386 用は陰線処理の命令も受け付けるし、MS-WINDOWS  版と同じ機能がある
 みたいです。  グラフィックドライバーがないので、 これもあきらめました。
 MS-WINDOWS 版は当然と言えば当然なんですが、グラフィックドライバーもプリ
 ンタードライバーもすべて MS-WINDOWS  側で管理してくれるので何の障害もな
 く動かすことができました。 \ 本来なら立ち上げるのも終了させるのも面倒く
 さいので、DOS 版を使いたいのですが仕方ありません。
 グラフをかくいろいろな設定命令は、MS- WINDOWS 版も DOS 版もテキストファ
イルから読み込むかコマンドラインに書くので、知識がないと全く動かすことが
できません。 さほど知識がなくてもプルダウンメニューで何とかグラフのかける
(c) と対照的です. しかしこちらの方が、なれればすばやくグラフをかけそうです。
出力できる図形ファイルは、 TeX で使いそうなフォーマットにほとんど対応して
います。最も標準的なページ記述言語 PostScript でかかれた (Encapsulated)
PostScript ファイルを出力します。tpic \ specials ならある程度加工して TeX
に取り込んで使えるのですが、PostScript はまったくわからなくそのまま TeX に
取り込ました。
 レポートを書くためにいろいろ試してみたのですが、思うようにはかけません。
 数式処理ソフトの例題によくある図形は何とかかけました。 空間図形を表示で
きるフリーウェアは、これしか知りません。

 (e) PostScript 互換インタープリタ \ 著作権は FSF  にありで、 go32
への移植部分の著作権は淺山和典氏にあります。 ver2.41 のとき、
EPSON \ PC386 STD で使用していました。図形の出力は非常に美しいがこのレベ
ルのマシンではいらだちを感じました。互換機を使うようになり、インストール
しなければと思っていたのですが、ファイルが膨大なので二の足を踏んでいまし
た。DVIOUT/DVIPRT では、オプションを指定して自動的に起動します. これで適
当なコンバーターを使い、TeX で写真等も含めほとんどの図形ファイルが扱える
ようになりました。
 

(5)TeX による文書作成の手順
TeX による文書作成は、一般のプログラム言語と似たところがあります。
  K& R の「プログラムミング言語 C」には
 「 Hollow \ world と表示させるには、どこかにプログラムテキストをつくり、
 それを \ 正しくコンパイルし、ロードし、どこに出力されたか見つけださなけ
 ればならない. こうした機械的詳細をマスターすれば、 ほかのことは比較的簡
 単だといえる. 」と書いてありますが、これを実際に書くと

\documentstyle{jarticle}
\begin{document}
Hollow world
\end{document}

となり、これをセーブしコンパイルすれば、できた  *.dvi をdvioutで画面出力できます。
あとは『Hollow world』 を適当な文章数式に置き換えれば、自動的にページをふってくれ
出力されます。
 いろいろなレイアウトを使ったり、ファイル,図などを取り込んだりすると
\documentstyle+ と \begin{document} の間や本文中に多少コマンドを
書くことになります。プログラム言語と違うところは、軽いエラーにいちいち対処する
必要ないことです。このレポートでもいくつもでていますがリターンキーを押して無視
しています。
 
 
 
 

(6)レポートの作成
この文書

では

\documentstyle[11pt,a4j,epic,eepic]{jarticle}
\setlength{\columnsep}{2zw}
\input{macros}
\input{macros1}
\setlength{\textwidth}{46zw}

\def\linesparpage#1{\baselineskip=\textheigt  \divide\baselineskip by #1}
\linesparpage{35}
\renewcommand{\baselinestretch}{1.22}

\def\labelenumi{\bf\theenumi.}
\def\theenumii{\arabic{enumii}}
\pagestyle{empty}
\def\GP{G\kern-.15em\lower.5ex\hbox{P}}
\begin{document}
\twocolumn[
        \begin{center}
          {\LARGE\bf \LaTeX 関連のソフトウェアによる教材作成} \\
        \end{center}
                                  \begin{flushright}
                                       {\large 長野県坂城高等学校 小林 \ 博正}
                                  \end{flushright}
\vspace{1mm}]
\begin{enumerate}
\item {\large\bf 研修テーマ} \\
\LaTeX 関連のソフトウェアによる教材作成
\item {\large\bf 研修経過} \\
10月 \GP ,RSP,TLOVのバージョンアップ, \LaTeX 2 $\epsilon$ の導入の検討 \\
11月 GhostScript のインストール, gnuplot ver3.5 のインストール \\
12月 gnuplot ver3.5よる3Dグラフ作成、研修のまとめ、報告書作成 
\item {\large\bf 研修内容 } \\
{\large\bf (1) \TeX とは} \\
(以下略)
・・・・・・・・・・・・・・・・
\end{enumerate}
\end{document}

と書いています。
======================================

 \documentstyle[11pt,a4j,epic,eepic,eclepsf]{jarticle} から
\pagestyle{empty} までは字の大きさが  11ポイント,A4 のポートレイト,
図形関係の sty ファイルの取り込み、1 頁を 2 段組みにして間を 2 字分あ
け 35 行になるようにして、章や節などに使う数字等の指定をし、ぺージ番
号を出力しない命令を書いたものです。
 \input{macros},\input{macros1}, \def\GP{G\kern-.15em\lower.5ex \hbox{P}}
は普段使っているマクロですが、 ロゴ「\GP 」の表示,○の中に数字,アルフ
ァベットをいれるためのものです。
 \begin{document} から \end{document} までの間に本文がはいります。
\twocolumn[ から \vspace{1mm}] までは、2 段を使い、 表題を  11ptに対して
\LARGE の大きさでゴシックを指定しセンタリング、名前を右端によせるための
ものです。
\begin{enumerate} と \end{enumerate} の間にある \item がそれぞれ
順番に並んだ数字等に置き換わります。
 
 
 

(7)定期考査の作成
 私の場合の数学の定期考査では、藁半紙を縦にして 2  段組みで横書
 きという形式で書きます。\documentstyle と \begin{document} の
 間は「 LaTeX 美文書作成のポイント」(奥村晴彦 \ 著, \ 技術評論
社)の p158,p159 を多少変えて使っています。
最近のテストの例を書くと

\begin{document}
 
 

\twocolumn[
  \begin{center}
      \Large\bf 選択 \ 数学I
 {\scriptsize '93.11.18(木)
\MARU{3} 実施}
\  2年\underline{\hspace{1cm}}組
\hspace{1zw}\underline{
\hspace{1cm}}
番{\hspace{1cm}}
氏名 \underline{\hspace{4cm}}
  \end{center}
\vspace{1mm}]
\begin{enumerate}
 \item $下図の平行四辺形ABCDの対角線の交点を点Oとしたとき、次の8つのベクトルのうちどれとどれが等しいかを記せ.
\overrightarrow{AB},
..............
\overrightarrow{AC}$ \\
\begin{picture}
....QFIGの出力が44行.....
\end{picture}

この部分を出力すると次のようになります。


となります。
 

(8)\GP で作成したグラフの組み込み
\GP の詳しいマニュアルは書籍となっています。
\GP を起動させるとHELPもありますし、操作しやすいプルダウンメニュなので、
すぐにグラフがかけるようになります。
簡単な図形はQFIGでかくことが出来るので、QFIGでかくことが出来ない少し
複雑な曲線を載せることにしました。
下図はリサージュ図形のひとつでファイルは7750バイトありました。
そんなに大きくないのでQFIGもそうですが、直接TeXのソースファイルに貼り
付けています。


 
 

(9)gnuplot 作成したグラフの取り込み

命令をコマンドラインにかくため、初めての人は取っつきにくいと思
います。私自身レポートをかくために ver3.2 のマニュアルの訳をみたり、
オンラインヘルプをみたりしてやっとレポートにある空間図形を書けるよう
になりました。
  TeX で使われるいろいろな出力のうち、 PostScript,eepic で空間図形を
かいてみました。 帽子に似た図形は次のような命令をかき出力しました。

                set terminal postscript portrait
                monochrome "Times-Roman" 30
                set output "hat1.ps"
                set hidden3d
                set isosamples 40,40
                splot [-4:4][-4:4][0:1]
                (sin(x**2 + y**2))/(x**2+y**2)

命令は短く簡単ですが出力される PS  ファイルは膨大です。 これを TeX
に張り込むには最初に eclepsf.sty を[11pt,epic,eepic,eclepsf]
の様に取り込んで \begin{document} と\begin{document} との間に
次の一行をいれれば下図が出力されます。

             \epsfile{file=hat1.ps,
             height=6cm,width=8cm}
 


 
 

4. 研修のまとめ
 LaTeX  を使いプリントを作ったりしていますが、
 空間のベクトル, 超越関数を授業でやらないためほ
 とんどのプリントが、LaTeX と QFIG を使うことで
 済んでいます。今回テーマ別研修を行う機会を得て、
 普段あまり使わない gnuplot, GhostScript をイン
 ストールし操作してみました。FSF 等のフリーウェ
 アは奥が深く、高機能で慣れれば使いやすいものが
 多いと感じていましたが、今回その感を深くしまし
 た。FSF の活動目標の一つに、市販のソフトウェア
 を著作権にふれないように違うアプローチ, よりス
 マートな方法で、より高機能なものに置き換えると
 いうのがあったように思います。『 (1)PostScript
 を  GhostScript  に, (2)Mathematica, REDUCE を
  RISA/ASIR + gnuplot に (3) 市販ワープロ,DTP を
  LaTeX に, (4)Lotus 1-2-3 を gnuawk に,  に置き
 え使用する』というのが私の当面の目標です。(1)
 はインストールすれば誰でも出来るが、今回研修を
  機に (1) と (3) は出来つつあります。(3) も手が
 かりをつかみました。(4) は全く手を付けてません。
 今後は  (4) に手を付け、(1)(2)(3) を引き続き研
 修したいと思っています。
 

(内容の要約)
 CPU が高性能になり、記憶装置が大容量になり、AT
 互換機と MS-WINDOWS が普及し、ディスプレイ, プ
 リンターが高解像度になり、LaTeX
  ,GhostScript,gnuplot ,\GP,QFIG  で数式図形入り
 のプリントが快適に作成できた。

============================================================================

メインメニューへ